これの詳細はHMVレビューに詳しいので引用。
1980年代、イギリスの港町ブリストルにて活動したWild Bunch。その後メンバーの幾人かがMassive Attackを形成し、ある者はSoul ll Soulを手がけた。そしてその周辺にはThree Stripeという名のサウンドシステムを有したのちのSmith & Mightyが、当時Tricky Kidと名乗っていたTrickyなどがいた。今回アルバムを発表することになったDJ MiloことMiles Johnsonがその歴史的なWild Bunchの一員であり、また、日本のMajor Forceとの関わりも強く何枚かのレコードをリリースするなどして活動を続けてきた。ブリストル再評価高まるなかでリリースされた『Wild Bunch - The Original Undergrond Massive Attack』の選曲/ミックスを務めたのもこのMiloだった。20年近い活動の末にようやく完成されたアルバムは、まさにその年月をかけたかのような豊かで深い作品になっている。言うまでもなくブリストル特有のダウンビートがこのアルバムの中枢にあり、ヒップホップやダブ、その他の音楽のエレメントを吸収して作り上げたのが今作であろう。くぐもった音像と簡素なプログラミングながら深く広いサウンドスケープを描き出すことに成功しているのは、Miloの世界観ならではのもの。アブストラクトでありながら圧倒的な完成度を持った作品。この作品に近い感触を強いてあげるとするなら、Smith & Mightyの1stだろうか。新しさなどないはずなのにフレッシュに、そしてドープに響く傑作。日本の<Dimid Recordings>から。これも高校のときに何も知らずに手にとったアルバムですが、Wild Bunchのメンバーによる作品だったんですね。後で気がついて妙に納得。
2003年発売。ブリストルの陰気でストイックな雰因気がダイレクトに伝わってくるような、ブレイクビーツ~ディープハウス~ダブというところです。地域柄の陰湿で重苦しさ(もちろん褒めてます)、しかし大人の色気が漂う美しい音。アッパーでダンサブルな曲もいくつか収録されていますが、不思議と全体できれいにまとまっている印象です。また、完成度の高さも目を見張るものがあります。音の一つひとつが完璧にあるべき場所に置かれていて、これ以上引いても足してもいけないほどの絶妙なバランス。職人芸ですね。
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